ホーム > news&topics > トピックス > 福島復興応援ツアーに行ってきました(後編)
この記事は『福島復興応援ツアーに行ってきました(前編)』の続きです。
柿取りのお手伝いののち、宿舎へ移動する途中、
トイレ休憩を兼ねて、阿武隈急行保原駅にある伊達市観光案内所・売店に立ち寄りました。
伊達市はその名が示す通り、独眼竜の伊達政宗でおなじみ伊達氏発祥の地。
ということで、伊達政宗をモチーフにしたグッズ山盛りでした。
いまだ歴女ブームは続いているのか?!
残念ながら、今年はあんぽ柿は買えませんが
昨年のあんぽ柿を使って作られた「あんぽ柿羊羹」を発見。
これを今回のお土産にすることにしました。
口にいれた瞬間にひろがる柿の甘い香り。
干し柿をそのまま食べている感覚になるフルーティ羊羹でした。
「へこたれません!!」は伊達市の復興の合言葉なのでしょうか?
今回うかがった先々で皆さんこの缶バッジをつけてました。
この日の宿泊は、奥州三高湯のひとつ福島市の高湯温泉へ。
(奥州三高湯と紹介されましたが、意味はわかりませんでした・・・高地にある温泉?!)
2007年に開湯400年を迎えた歴史ある温泉地です。
夕食時に、支配人さんより、3月11日当日のお話や現在の復活状況などのお話を伺いました。
★高湯温泉観光協会ホームページは【こちら】
ふくしま観光圏は「体験観光」や「着地型観光」に力をいれていらっしゃるとのこと。
2日目は、その体験観光のモニターをしてきました。
まずは、福島市のあづま果樹園でリンゴ狩り。
こちらのリンゴは「サンふじ」リンゴというそうです。
「ふじ」を無袋栽培でとっても甘く蜜入りに育てたのを
「サンふじ」と呼ぶんだそうです。初めて知りました!
袋がけしないので、見た目の色や形は劣るとのこと説明でしたが、
蜜がたくさん入って、ものすごく甘くておいしいリンゴでした。
2か所目は同じく福島市にある「四季の里」で
ガラスの絵付け堀り体験をしてきました。
ガラスのコップにリューターを使ってガラスを削り絵付けするもの。
写真は電波少年の懸賞生活で一世を風靡した「なすび」さん。
実は今回のモニターツアーで2日間ご一緒しました。
なすびさんは福島県出身で現在は役者さんとしてご活躍。
「故郷の力になりたい」とものすごく熱心に参加している姿に感動。
僕は、20代のときに北海道の観光地のホテルスタッフでした。
当時の自分は、素敵なお客様、ありがたいお客様とごあいさつする時、
「ありがとうございました。またぜひ来てくださいね!」とはいっても
「来てくれただけでありがたいです」「来てくれて本当にありがとう」とまでは
正直言ったことはなかったように記憶しています。
今回、おじゃました先々でそのように言ってもらい、うれしくも本当に恐縮してしまったのですが、
裏を返せば、それだけ観光業に携わる人たちの置かれている状況の大変さを表しているともとれます。
当時つとめていたホテルで、もしも今回のような未曾有の震災に遭遇していたら、
抱えているスタッフの雇用や、さらに、そのスタッフの抱える家族の生活の確保を考えると
本当にゾッとしてしまいます。
もちろん、いまだ、一人でも多くの手を借りて、労働力を投じて、
街の復興、生活や家の復興を最優先しないといけない方々や地域も多くありますが、
同時に、震災前のように、何も考えず、ただ遊びに来てほしい方々や地域も
たくさん存在していることに気づかされたモニターツアーでした。
被災地から離れた東京に暮らしていて、震災や復興関連のニュースを見聞きしたり、
津波被災地にボランティアに行っている友人・知人の話を聞くにつけ、
(津波被災地を中心に)仮設住宅等で大変な思いをしている方々が
まだまだたくさんいらっしゃる現状で、
ただ遊びに、楽しい旅行に行くことに抵抗感を感じるのは、ごく自然な気持ちだと思います。
僕も今回(特に2日目の)体験観光を楽しんでいて、どこかひっかかりというか、抵抗感を感じました。
ただ、震災から9カ月がたち、被災地の方々のお役に立つ応援は
(もちろんこれまでもそうでしたが)これまで以上に、地域ごと、業種ごと・・・個々人の状況によって
細かく異なり、多岐にわたるんだろうなぁ、ということを現地であらためて実感させられました。
震災復興の応援の選択肢のひとつとして、募金や被災地ボランティアと同じく
「福島で、宮城で、岩手でしっかり食べて飲んで遊ぶ」「ただ旅行に行く、足を運ぶ」というのも
(もちろん、みなさん個々人の復興支援に対する考え方や方法論を尊重いたします)
可能な方はぜひとも加えて欲しいなぁと思いました。
ひとりでも多くの福島のみなさんが、一日も早く「これまで通り」に戻ることを願います。
2011年12月 リードクライム 西直人
福島市方面へご旅行をお考えの方で、情報やコーディネートを求められている方は、
まず、福島市観光物産協会へ相談することをおすすめします。福島市観光物産協会は【こちら】
いまだ福島県内は放射線の数値が他県より高いのも事実です。
また、放射線の将来的な影響について、明確で正確な予測が難しいのも事実です。
したがって「食べて飲んで遊ぶ」「旅行に行く」に関しては
さまざま情報を収集のもと、ご自身の考えを大切に、あくまで自己判断でお願いいたします。
※本記事は、放射線の影響を軽視するものでも、原発を推進するものでもありません。